ドコモの決済関係はおサイフケータイからiD(アイディー)まで、かなり充実しているために、d払いを使っていない人もいるのではないかと思います。
しかし、d払いには、これまでのドコモ決済にはない利便性と安全性が追求されています。
このエントリーでは、ドコモの歴史をふりかえりながら、d払いのダウンロードから基本的な使い方まで、生粋のドコモユーザーとしてややマニアックにチェックしてみたいと思います。
目次
ドコモの歴史からざっくりとd払いの意味を理解する
d払いを本当に理解するためには、ドコモの歴史をざっくりとふり返ってみる必要があると思います。
ドコモ史で理解すると、d払いの意味がよく見えてくるんですね。
まず、ドコモのスタート時からの話です。
ドコモが最初に発売した携帯は大きくて、トランシーバーのような1㎏近くあるような代物でした。使っていると腕が鍛えられるというトレーニング効果もありました。
はじめて使ってみたいと思ったのが、1991年のムーバNの後に出た1993年のデジタルムーバNです。
デザインが好きだったので、まだ持っています。
1993年:初期のドコモケータイ
デザイン的には、2つ折りでかなりコンパクトになりました。この頃の機能は、電話をかける機能だけです。この頃、人気があったのはポケベルです。
注目点は、携帯にdocomoのマークが入っていることですね。ドコモの携帯には、必ずドコモマークが入っていました。
何が言いたいかといいますと、ドコモはデバイス(機材)にこだわっていたんですね。こだわりがあるからこそ携帯にマークをつけたと思うんですね。
携帯にはショートメール機能が付加され、1999年にiモードがリリースされます。メールなどのインターネット機能がついたんですね。
そして、ついに携帯に決済機能がつきます。
2004年:FeliCa搭載おサイフケータイをリリース
初期の携帯から約10年後の2004年に、ドコモは決済機能を備えたおサイフケータイをリリースします。
おサイフケータイには、FeliCa(フェリカ)チップが搭載され、FeliCaチップを備えていない機種では、おサイフケータイは使えないという問題がありました。
しかし、非対応機種には、ケースを装着するだけでおサイフケータイになるおサイフジャケットまで用意され、ドコモはガジェット的な様相をていしていました。デバイス主義です。
ここで、ドコモのデバイス主義に影響をあたえるアイフォン(2007年~)の台頭があります。それまでケータイと言えばドコモでしたが、アイフォンを発売したソフトバンクの快進撃がはじまるんですね。
おサイフケータイの発表から約10年後の2013年、ドコモは苦渋に満ちた大英断を行うこことになります。
2013年:ドコモからアイフォンを販売
2013年9月、ドコモがついにアイフォンを発売しました。
それまで、多くのドコモユーザーが、ドコモをとるか、アイフォンをとるかの選択を迫られていました。この発売は、アイフォン5sの発売にあわせたギリギリともベストとも言えるタイミングでした。
この日、ドコモのデバイス主義は、一見終焉しました。アイフォンにはドコモマークは入っていなかったのです。
しかし、実はドコモのデバイス主義は終わっていませんでした。
2016年、アイフォン7には、あろうことかFeliCa(フェリカ)チップが搭載され、アイフォンがかたちをかえたおサイフケータイになりました。そして、ドコモのデバイス主義は、iD(アイディー)という完成形に結実していきました。
なぜiDが完成形なのかと言いますと、iDの初期ロゴマークには、ルネサンス期の古典復興のイメージ(ウィトルウィウス建築論に基づくレオナルドのドローイング)が使われていたんですね。
人体のプロポーションもこのレオナルドのイメージのように、円や正方形のイデアに支配ているわけです。デバイス主義の根源には、ドコモが追及するイデア(絶対理想)があったということなんですね。
このデバイス主義の問題点として、アイフォン7より前のモデルを持ったドコモユーザーは、スマホ決済が使えないということがありました。デバイス主義の弊害ですね。
2018年、ドコモは自らデバイス原理主義に終止符を打つ動きにでます。
d払いです。ドコモを変えるのはアップルではなく、自らが持つ弁証法的力学と理解できるんですね。
2018年:d払いの登場(ドコモ・デバイス主義の終焉)
2018年1月、ドコモはd払いのリリースを発表します。
公式のプレスリリースは地味な感じですがが、ドコモの歴史をふりかえってみると、革命的な内容なんですね。
報道発表資料 : 新たなスマホ決済サービス「d払い」を提供開始 | お知らせ | NTTドコモ
ついに、ドコモユーザーを悩ませてきたハイスペックな機種を使わないとドコモは使いこなせないという問題は終焉しました。
ドコモが最初に販売したアイフォン5sでもスマホ決済できるんです。
ドコモのデバイス主義は終焉し、ドコモが汎用性ソフトウェア志向を意識したのです。
かなり主観的なふりかえりになってしまいましたが、ドコモの歴史に登場したd払いの背景や重要性がなんとなく理解できたのではないかと思います。
こちらの記事で、d払いのインストールから基本的な使い方を紹介しています。
また、d関係サービスの基本となるdアカウントとdポイントカードのはじめ方をこちらの記事で紹介しています。
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