7月1日に、セブンイレブン、ファミリーマートが、それぞれ7Pay(セブンペイ)、ファミペイのスマホ決済をリリースします。
セブンペイとファミペイが、同日にガチでぶつかります。
同日の利用開始は、何か因縁めいたものを感じますが、ファミペイは、香取ファミ平を投入し、次第に対決ムードも高まってきています。
そこで、このエントリーでは、リリース前の限られた情報から、セブンペイとファミペイを比較分析し、今後の対決状況をアウトルックするとともに、どちらのアプリを先にインストールすればいいのか紹介してみたいと思います。
目次
セブンペイとファミペイの誕生状況
セブンイレブンとファミマには、もともと決済上の主役選手がいました。
セブンは、nanaco、ファミマは、ファミマTカードです。
これらの主役選手の交代なのでしょうか?
主役選手交代の予兆について、最近たびたび観測され、具体的な内容については、後述していますが、結論的には、交代と見て間違いないと見ています。
ここで、セブンペイとファミペイのイメージを見てみましょう。
セブンペイとファミペイのイメージ
リリース前の画像を切り貼りしたイメージです。
セブンペイは、すでに発表済の画像から、バーコードとQRコードを中心としたスタンダードなスマホ決済であることが分かります。完成度もかなり高くつくりこんできています。
今後のセブンマイルプログラムの展開でも中心的な役割を果たすものと推察されます。
セブンペイは、正統派スタイルでスタートです。
基本を重視しただけあって、かんたん・便利・おトクがポイントです。
セブンペイのプレスリリースです。
『7pay(セブンペイ)』登場―2019年7月より― | セブン&アイ・ホールディングス
一方のファミペイについては、UI(ユーザーインターフェース)は、6月26日現在、まだ発表されていません。
ネットにチラシらしきものがありましたので、それでイメージを予想してみます。
出典:ファミリーマート
ファミペイは、早くからPayPayやLINE Payを導入しただけあって、スマホ決済でユーザーの反応を研究した結果を反映しています。
ファミペイには4つのポイントがあります。
- 割引や還元でお得
- クーポンもりだくさん
- スタンプやゲームで楽しく
- かんたんコード決済
お得やクーポンは、これまでのスマホ決済の人気を特徴づけるものでした。4のかんたん決済は、実際に使い始めての話ですね。
注目すべきはポイント3です。
アプリの中に、スタンプやゲームを持ち込むようです。
ゲーム性でうまくいってる例として、ヤフオクのスクラッチくじやルーレットがありますが、スマホ決済の中で、ルーレットがくるくる回っていてもいいんでしょうね。
ポケモンGOとのコラボがあったりすると面白いでしょうね。
コンビニを、日本にもともとあったよろずやや駄菓子屋の発展形態と見れば、意外と馴染みがいいかもしれません。
ファミペイはUX(ユーザーエクスペリエンス)を重視してきました。
ファミペイのプレスリリースです。
スマホ決済アプリ「ファミペイ(FamiPay)」2019年7月誕生!|ファミリーマート
セブンペイとファミペイのプロモーション
プロモーションでは、ファミペイが先に仕掛けてきました。
ファミペイ、香取ファミ平を投入する
衝撃的なCM映像のリンクです。
香取慎吾のアゴがとんでもないことに!強烈キャラ「香取ファミ平」誕生!!!- YouTube
内容的には、アプリのダウンロードと登録で、ファミチキが無料になるようです。
総額88億円のキャンペーンも準備しているようです。
セブンペイとファミペイの実利的な比較
UIやUXの傾向は、おぼろげならがら見えてきましたが、実利的なところも見てみましょう。
セブンペイのポイントシステムと還元率
セブンイレブンのポイント還元は、今後は、セブンマイルプログラムの枠組みで見ていった方がいいということがあります。
近々のセブンイレブンでのポイント還元のイメージです。
6月までは、セブンイレブンのポイントは、nanacoでしたが、7月からは、7Pay利用分のnanacoポイントが加わります。さらに、9月からは、0.5%のセブンマイルが加わります。
7月~8月は、200円で、nanacoを2ポイントもらえます。還元率としては、1%です。
9月からは、200円で、nanacoを2ポイントとセブンマイルを1マイルもらえますが、セブンマイルは、等価で、nanacoと交換できます。還元率としては、1.5%です。
ファミペイのポイントシステムと還元率
ファミマのポイントシステムは、Tポイントとの連携は継続です。
ポイントの自動付加
ファミマTカードの最大のメリットは、ファミマTカードで払えば、自動的にTポイントがついてくることでした。
PaPayやLINE Payが、実際の支払い時のTカードとのシームレスな連携を図っていますが、決定打ではないように思います。
なぜなら、ファミマTカードでの自動処理をユーザーはすでに知っているからです。
ファミペイでは、明らかにTポイントの自動付加がされますので、これは期待できるのではないかと思います。
そして、2019年11月(予定)からは、マルチポイント化で、dポイントと楽天ポイントが導入されます。
マルチポイント化で、ファミリーマートでのお買い物がもっと便利に!
これらのポイントも、選択で自動付加されるでしょうから、ファミペイは、ファミマTカードの最大の特徴を継承してるPayと言えますね。
オープン主義で様々なポイントプログラムと連携するため、還元率は、200円で1ポイントですが、マルチポイント化を図りながら、クーポンや割引、UXを充実させていく戦略かもしれません。
ポイントだけ見ますと、セブンペイが1%、ファミペイが0.5%なんですが、クーポンといった付加的要素にも左右されます。
しかし、チャージでかなりのポイントが還元されることが発表されています。
2つのPayをアウトルックした結果
セブンペイとファミペイをリリース前にアウトルックしたわけですが、この2つのスマホ決済は、あまり似てないと感じました。
似てない理由というのは、セブンペイが、セブンマイルプログラムの展開を担うための信頼性が期待されているのに対し、ファミペイは、オープン主義のマルチポイント化をベースにしながら、独自性を出す方向で発想されているからではないかと思います。
実際に使ってみないと分からない部分も多いですが、2つのスマホ決済を見た時に、多様性を感じますので、サスティナブル(持続的)な結果になるのではないかと思います。
どちらを先にインストールすればいいのか
セブンペイは、セブンペイアプリをインストールしておけば、7月1日に、セブンペイアプリから、数タップで、インストールできるということなので、6月30日までにセブンイレブンアプリを入れておいて、7月1日になった段階で、セブンペイを入れるのが効率的かと思います。
セブンイレブンアプリのアプリです。
セブン-イレブンアプリ - Apps on Google Play
ファミペイについては、ファミリーマートアプリとファミペイの関連性がもうひとつはっきりしないということがありましたが、6月27日に、アプリのダウロードとファミチキが無料という発表がありましたので、ファミチキが好きな場合は、ファミペイが先にでもいいですね。
ファミペイのダウンロードについては、6月30日からできるようですが、登録は7月1日になります。
セブンペイやファミペイのチャージ方法や細かい点については、サービスが実際に始まってから、チェックしていくといった感じになります。
(追記)セブンペイでの注意事項
セブンペイで、不正利用が発生し、安全性の確認が終了するまでは、クレジット、デビッドカードの利用が停止されました。
7月4日、チャージと新規登録が停止されました。すでにチャージした残高については、引き続き利用できるということです。
以降は、補足的な内容です。
補足:主役選手交代の予兆とは?
セブンイレブンでの予兆
主役交代を表すように、6月24日、セブンイレブンから、今後、nanacoでは払えないものがあると発表され、その具体的中身が発表されなかったことから、ネットは大騒ぎとなりました。
これまでnanacoで払えていた公共料金や税金が払えなくなるのではという心配でしたが、引き続き、払えるという発表の補足があり、ことなきを得ました。
なお、nanacoでの税金のお支払いに関しては、現在のところ特段の変更予定はございません。
出典:同上
なぜnanacoで支払うのかと言いますと、公共料金や税金の支払いでもポイントがつくんですね。
公共料金や税金では、nanacoの一般的なポイントはつきませんが、nanacoを会員登録して、クレジットカードでチャージしますと、カードポイントがつきます。
カードの種類にもよりますが、1%としても、見過ごせない金額になるんですね。
nanacoの発行手数料は、300円ですが、前述しましたセブンイレブンアプリから申し込みますと、無料になります。
ファミマでの予兆
また、ファミマからも、ファミマTカードに関する特典の終了についてのヴィジュアルが衝撃でした。
ファミマTカードの今後の特典状況です。
出典:ファミリーマート
ファミマTカードの特典が次々と終了していくのです。
この図についてのアナウンスです。
2019年7月1日より、現在ご利用いただいているファミリーマートアプリはファミペイに変わります。
ファミペイ開始にともない下記ファミマTカードおよびTカードの会員限定特典を終了させていただきます。
尚、お持ちのTカードは引き続きご利用いただけます。
出典:ファミリーマート
もう完全に主役交代を明言していますね。
こうした二、三の事象を見ましても、主役選手の交代と理解できるのではないかと思います。
少なくとも、セブンペイとファミペイを主力選手として育てていきたいということはあるでしょうね。
関連記事
スポンサーリンク